3月11日 「甲州」の定植


県内の醸造用ブドウ栽培を行っている方から電話が入り、先月末に1400本の苗木を植えましたとの連絡が入りました。こういう話を聞くと、何となく焦りを感じてしまいます。計画では3月の18~20日の3連休で一気に定植をと考えているのですが、何となく落ちつかなさを感じ、11日~12日と「甲州」を40本定植しました。写真にあるように、高さ50cm、幅2mの高畝に5m間隔で定植しました。直径40cm、深さ20cm程度に穴を掘り、化成肥料をひとつかみ撒き、土を攪拌し、支柱(直径8mm、長さ150cm)をバインド線にて番線に固定。苗木の根を広げ、支柱に沿わせて置き、土を戻します。戻した土を足で軽く踏みつけ、隙間をなくして、たっぷりの水を遣ります。こうすることで根の周りの空間を作らず、土と根を密着させることができます。最後に、土を盛り再度足で踏みつけ均平化します。写真はその作業が終了した直後になります。左のバケツは水用、右隣の小さなやつは化成肥料用です。

今年は定植1年目から大きく成長を促すために一握りの化成肥料を用いました。今までの経験から、化成肥料を用いなくとも根は張るのですが成長が十分ではなく、主番線にさえ届かないということが多々ありました。こうなると定植後3年目からの収穫が1年遅れることになり、大きな打撃となります。プロのブドウ農家さんは2年目からブドウを収穫するため、定植時に化成肥料を用いることはほとんど常識になっています。定植1年目で躓くと、全体計画が1年遅れるという負の連鎖となり、生業とする農家にとってはつらいものです。趣味でブドウを植えていないという強い信念を持つことが重要と感じています。3連休でボランティアの方々にお手伝いをいただきながら、400~500本の苗木を植えたいと思います。

 

投稿者: Tsukuba Vineyard

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