番線張りとは、ブドウの本体もしくは新梢を固定する防錆処理を施した番線を支柱に固定する作業のことです。支柱(φ48.6mmの単管)に♯12の番線を張りますが、支柱との固定には鉄筋の固定に用いる結束線をダブルにして用います。結束線を支柱に回し、番線を挟み込むようにしてねじり、拘束力を発揮させます。
この結束線を捩じる道具をハッカーと呼んでいます。作業をする人は各自のハッカーと結束線を持ち歩いて作業をすることになります。また、25kgの番線はロール状に束ねられていますので、ねじりが出ないように回転させながら番線を繰り出す装置(完全な自作です)なども必要になります。これらを軽トラックの荷台に置いての作業となります。
ブドウ本体を固定する番線は既に昨年張りましたので、新梢用の番線を2~3段、合計1m程度上部まで張る作業を実施しました。作業中の様子です。
途中からはブドウ犬・ピノ君も参加してはり方に関する議論を行っていました(右下にピノが見えます)
この陽気のなか、虫たちもすでに動き出しています(ヒメコガネ、写真左)。台木用の品種と思いますが、すでに果房のもとになる花穂も大きくなってきました(写真右)。
坂東市のブドウ農家さんから、すでに病気の発生を知らせる内容の連絡が入りました。昨年罹らなかったから今年は大丈夫ということは無いので、消毒に心がける様にとの内容でした。大変ありがたいお知らせでした。今年は昨年の失敗を防ぐべく、万全の態勢で準備に怠りなくしたいと感じました。昨年よりも2週間早い生育と環境の変化を感じています。梅雨前までが正念場です。草刈りも!
「4月30日番線張り第2弾」に2件のコメントがあります
ノブ
(2018年5月10日 - 9:00 AM)今年は、作物が例年に比べ、生育が早いものが多いと聞きます。温暖化の影響もありますが、今のところ、どうですか?
早いことによって、ぶどうの成長に影響は、出そうですか?
ノブ
たかはし まなぶ
(2018年5月11日 - 10:33 AM)ノブ様
昨年よりは2週間程度早くなった印象を持っていましたが、先日甲府のブドウ畑を見てきた印象からすると、甲府の方が新梢の成長が良く、自分の畑のブドウは例年並みかと思えるようになりました。甲府の池川ブドウ園では、栽培技術や農場の土壌管理など植物生理に基づく栽培管理を行っていることから、ブドウの成長は気候だけでは決まらないということを目の当たりにしました。ワイン用ブドウ栽培でも潅水施設を使用している点など、教えてもらうことが多々あります。気候のせいにしない栽培管理を今後学びます。