Brix糖度32.1!


お手伝いに来られる方から、メルローの味見をしていただいた後、そろそろ収穫時期ではないですかとの指摘を受けていました。腐果や未熟果の除去を先行し、迅速な収穫を目指してきましたが、ここにきてメルローの委縮果(レーズン状態)が目立ってきました。36℃を超えるような日が毎日続き、ブドウも悲鳴を上げているのではと考えるほどです。この委縮果は基本的には水分の蒸発によるものと考え、10名以上の方々に味見をしてもらいました。もし、何らかの病気であればかび臭い味がするはずです。ところが、誰一人としてそのような異常を感じていませんでした。

そこで、糖度と酸度を念のため計測することにしました。一房中に委縮果が混在する適当なメルローの房を選び、冷蔵庫保管したのちに委縮果のみを取り出して磁乳鉢に入れたところです。一房中における委縮果は偏在することなくランダムに分布しています。委縮果表面にはカビ様の存在は認められません。もちろん、味見をしてもカビ臭は感じません。

計測結果は驚くべきものでした。Brix糖度32.1、酸度1.70という数値でした。今までに測ったBrix数値としてのMAXであることは間違いありません。続いて、委縮が認められない同房中の計測結果はBrix糖度19.9、酸度0.97というごく普通の状態の数値です。やはり、水分の蒸発による糖度・酸度の凝縮が起こっていたのです。少し時間をおいて、再度委縮が認められない果粒の計測結果はBrix20.1、酸度0.95でした。計測に用いた果粒を取り除いた後の房の状況ですが、房全体からほぼまんべんなく取り、計測に用いたことが理解できると思います。

多くの方にお願いして摘粒を続けてきましたが、そんなことをしなくても、むしろ積極的に残しておくべき状態のブドウを捨ててしまっていたのです。この作業は収穫時まで行わないことに決断しました。そして、収穫作業を早めることも決断しました。

病気でないことがある程度わかってきましたので、今後委縮果が生じる原因を追究してみたいと思います。果粒のマイクロフォーカスX線CTは既に撮影していますので、今後はブドウ生理学に詳しい方に教えてもらうことや、水分や栄養分を運搬する通路である導管(正確ではないかもしません)の存在や状態の把握も検討してみたいと思います。違った意味での期待が膨らみます。

投稿者: Tsukuba Vineyard

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